この記事では「十三機兵防衛圏」のクリア後レビューを行います。
このソフトをまだ買っていない人、買おうか迷っている人へ向けて書きますので、ゲームの簡単な説明を入れつつ、ネタバレは無しでお伝えするので安心してください。
なんと言っても、シナリオが群を抜いて素晴らしい十三機兵防衛圏。そのシナリオまわりを中心にして、魅力をたっぷり紹介します。
もちろんキャラクターやグラフィックなど他の要素についても触れるので、ぜひ最後までご覧になってください。
十三機兵防衛圏の基本情報
ジャンル | ドラマチックアドベンチャー |
発売年月日 | 2019年11月28日 |
対応機種 | PlayStation4 |
DLC | 無し |
クリア時間目安 | 30時間程度 |
ゲームシステムについてはこの後詳しく説明しますが、移動と会話を繰り返すアドベンチャーパートがメインとなっています。
タイトル通り「十三」人の主人公たちが「機兵」を操りながら、未知の敵に立ち向かっていくというSFストーリーです。
現在までPS4でしか発売されておらず、DLCも一切無し。今どき珍しいぐらいに商売っ気の無い、硬派なゲームとなっております。
【解説&評価】十三機兵防衛圏を構成する3つのモード
十三機兵防衛圏には3つのモードが存在します。
それぞれ「追想編」「究明編」「崩壊編」と名付けられており、この3つが絡み合うことでゲームの魅力が最大限引き出されるように作られているのが特徴です。
- 追想編:メインとなるアドベンチャーモード
- 究明編:用語集の確認や今までの振り返りができるモード
- 崩壊編:シミュレーションゲームを楽しむ戦闘モード
この説明だけではピンとこないと思いますので、ここからは各モードについて個別に説明と感想を入れていきます。
最初に紹介するのは、このゲームの核となるアドベンチャーモード「追想編」。
その後続けて、他の2つのモードも順に説明します。
追想編

「追想編」では13人いる主人公それぞれに用意されたストーリーを読み進めていきます。
読みすすめるキャラクターの順番は自由。(一部ロックされているシナリオもあり)
気に入ったキャラクターから進めるもよし、気になる話を一気に終わらせるもよしです。
操作の基本は移動と会話、選択肢を選ぶのみ。シンプルな作りですが、ちょっとした行動の変化でルートが分岐するので、ほどよい緊張感を楽しめます。
この「追想編」はなんと言ってもストーリーの構成が見事です。
どの順番で読み進めても矛盾が起きないように作られていますし、ストーリーが理解しにくくなることもありません。
キャラクター同士が出会う場面では、2人の各シナリオで同じシーンが別視点から描かれることになり、新しい事実に気づくことができます。
性格や目的、住んでいる時代も違う13人の主人公を操作していくことによって、新しい事実が徐々に明らかになるのです。
最初は点でしか存在してなかったキャラクターたちが、次第に関わりを深めて線になっていく。その線の形はまるで芸術作品のような美しさです。
究明編
「ストーリーが複雑だと途中で分からなくなりそう」
「キャラクターが多くて覚えられないかも」
そんな不安を取り除いてくれるのがこの「究明編」です。
平たく言えば用語集が見られるモードなのですが、説明がものすごく親切でわかりやすいです。
ストーリーの進行に合わせて、同じワードでも説明がどんどん増えていきます。
そのワードに関連して「どのような事実が判明しているか」も教えてくれるので、途中で話が分からなくなっても確認し直すことができます。
崩壊編
「崩壊編」は他の2つのモードと全く違い、シミュレーションゲームになっています。
合間に展開されるキャラクター同士の会話は「追想編」とリンクした内容です。
正直この「崩壊編」については、プレイした人の感想を見ても評価が分かれています。
個人的にもシミュレーションゲームはそこまで面白くなかったので、少し残念でした。
ちなみにこのモードは難易度を下げることができる(シナリオやトロフィーに影響はない)ので、さっさと終わらせることは可能です。
【評価】十三機兵防衛圏のその他要素の感想

ここからは、この記事でまだ触れていない部分を補足します。
- キャラクター
- 音楽
- グラフィック
これらについて感想と評価を書いていきます。
キャラクター
思わず応援したくなるキャラクターが多いです。それだけ一人一人の人間に魅力を感じました。
主人公だけで13人いるので登場人物はかなり多いのですが、それぞれの個性がかなり強いので、プレイするうちに名前と顔は覚えられるはずです。
時には恋愛的な要素もあったりして、キャラクター同士の関係を考えるのも楽しいです。
音楽
世界観や雰囲気に合っている曲がとても多かったです。
激しく主張するような曲は少なく、シナリオのよさを引き立ててくれるような音楽でした。
「縁の下の力持ち」といった感じですね。
グラフィック
背景や機兵のデザインがかなり作り込まれています。
ロボットアニメが好きな方は「究明編」で描かれている機兵のデザインを見るだけでも楽しめると思います。
キャラクターは表情がとても豊かで、細かい表現もされています。
イラストに描かれたキャラクターは少しクセの強いデザインですが、実際にプレイするとかわいい印象が強いですね。
十三機兵防衛圏の評価・感想まとめ

最後に、十三機兵防衛圏の個人的評価を簡単にまとめます。
- 「追想編」のシナリオがとにかく素晴らしい
- 「究明編」で用語を見返せば、話が分からなくなっても安心
- 「崩壊編」は微妙だったが、難易度を下げればすぐ終わる
- キャラクター・音楽・グラフィックはいずれも高レベル
「崩落編」のシミュレーション部分の作りが惜しいですが、もしシミュレーション部分が気に入らなかったとしてもシナリオ部分で十分お釣りが来ます。
歴史に残すべきアドベンチャーゲームの傑作であることは間違いないですね。
ネタバレを見てしまうと面白さが半減するゲームなので、この記事を見ているあなたはネタバレ記事に当たる前にプレイを始めてみてはいかがでしょうか?
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